おとこが悩む中折れや早漏を改善するためにどうにかしてペニスを鍛えたいと思っている人はいませんか?
ネットにも様々なトレーニング方法が掲載されていることやTwitterのDMにも多くの相談があることからもニーズはかなりあるようです。
でもネットに掲載されているさまざまなトレーニング方法は医学的な効果はありません!!!
特に強い刺激に慣れるために炭酸水に付けることやペニスの根元を締め付けることなどは膣内射精障害や勃起障害を引き起こす可能性が高いので注意が必要です!
そんな中僕が患者さんに指導している方法がありますので解説します。
みなさんはマスターベーションを性欲処理と思っていませんか?
さくっと5分ぐらいで射精して終わっていませんか?
まずはマスターベーションの目的をセックスのためのトレーニングとして向き合ってみましょう。
ぜひやっていただきたいのは最低15分勃起を維持してからの射精。
5分程度でマスターベーションを終わらせるのはもったいない。
マスターベーションをする状況にもよりますが、時間があればトレーニングと思って勃起を維持してから射精しましょう。
そして、もしAVを見ているのであれば勃起してきたら目線を画面からそらしてみてください。
AVは視覚や聴覚からの刺激が大変強く、現実のセックスとは全く違う刺激になります。
視覚や聴覚に頼った性的な興奮はリアルセックスでの性的興奮を低下させ勃起障害の原因ともなります。
よってできるだけAVからの刺激を排除しペニスへの刺激に集中し性的に興奮するようなことを妄想しましょう。
ただし勃起を維持する際はあくまでも弱い刺激にしてください。
強い刺激で勃起を維持することに慣れると、膣から刺激を感じることが困難となり膣内射精障害になるリスクが高まります。
そして勃起を維持する際にしてほしいことはペニスに力を加えてみることです。
これはネットで良く散見するPC筋トレーニングというものと似ています。
ちなみにPC筋とは骨盤底筋(pubococcygeal muscle)の略で、骨盤臓器を支え排便や排尿をコントロールする筋肉の総称です。
泌尿器科医の僕は高齢者に尿漏れの対策として指導することがあります。
PC筋の中でもペニスの根元で海綿体を包み込み勃起を支えているのは球海綿体筋(bulbocavernosus muscle)、坐骨海綿体筋 (ischiocavernous muscle)ですので、僕は勝手にBIC筋と呼んでいます。
勃起現象は血管や神経の影響を大きく受けていますが、実は筋肉も重要なのです。
勃起を支える筋肉のBIC筋を鍛えることで多少の勃起力改善が見込めます。
BIC筋は海綿体を包み込んでいるため、筋肉を意図的に収縮させることで海綿体の血流を遮断し勃起力を増加させるという原理です。
ペニスの根元を物理的に締め上げるコックリングという器具の原理と似ています。
ただし、この原理では完全に萎えている状態から勃起状態へと戻すことはできません。
半勃起状態のペニスを一時的に回復または勃起状態を維持することが可能になります。
つまりBIC筋トレーニングは中折れの防止、挿入前に萎えてしまうことの防止に役立ちます。
ここからは実際のトレーニング方法を紹介します。
まずBIC筋を意識することができなければトレーニングはできません。
このBIC筋、男性の皆さんは意識せず毎日動かしているのです。
それは排尿の時。
尿を出すときに尿を途中で止めたり尿を出し終わるときに振り絞ったりして尿道を締め上げることで動かしています。
これを意識的に動かしてみましょう。
動かしやすいのは勃起した時なのでマスターベーション中にトレーニングします。
性的に興奮し勃起してきたらペニスに力を入れてピクンピクンと動かしてみましょう。
初めは難しいかもしれませんが、肛門や内ももに力を入れるとペニスがピンと張って少し勃起力が上がるのではないでしょうか?
ずっと力を入れておくのは難しいので、適宜緩めながら繰り返しやってみてください。
もし萎えそうになったら手での刺激を入れるなど行い勃起を復活させましょう。
慣れてくるとペニスにのみ力を入れることが可能になるはずです。
BIC筋を意識できるようになったら次は日常生活でのトレーニングです。
通常生活で勃起していないときにもBIC筋に力を入れてみてください。
5秒ペニスに力を入れて5秒かけて緩める。
これを1回10セット、1日3回ぐらいやってみましょう!
どうでしょうか?
意識してやると結構疲れるはずです。
是非とも日々の生活の中にBIC筋トレーニングを取り入れてみてください。
BIC筋は射精を我慢するときにも働きますので、射精のコントロールができるようになるかもしれません。
ただし早漏は脳の性的興奮を抑えきれないことも原因ですから、BIC筋を鍛えても効果はないこともあります。
セックスの時は様々な感情や状況があるので、AVのようにずっと勃起させておくことは難しいです。
特に男性優位のセックスをしていると「いざ挿入」となったときに萎えてしまう、またはコンドームを付けるときに萎えてしまうことが良くあります。
そんな時にはこのトレーニングの成果が出ます。
少し力を加えているだけで勃起を維持させてスムーズな挿入へ移行することができます。
勃起力改善というよりは中折れ防止としてトレーニングしてみてはいかがでしょうか?
最後に・・・
このトレーニングは多くの勃起障害の患者さんに指導し評価を得たものです。
あくまでも医学的なデータはなく僕の診療における経験からの見解です。
セックスでの勃起力を改善するにはED治療薬が一番効果的ですが、何か自分でできるトレーニングが無いかと考えた結果の方法です。
ED治療薬でセックスが勃起から射精までうまくいくことは簡単ですが、それでは薬に依存してしまう可能性があります。
すぐに結果がコミットするトレーニングではないので半年後を目標に地道に頑張りましょう!
気になる人はぜひやってみてください。