TENGA ドクターのblog

TENGAドクター(福元和彦)が正しい性の情報をわかりやすくお届けします。 また男性特有の悩みに関する話題も解説していく予定です。 もちろんTENGA製品の話も!

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2019年03月

性を語るということ

僕は泌尿器科医です。

専門は性機能と排尿機能、アンチエイジングです。

そんな僕が性を語る。

 

世の中に性を語る人はたくさんいます。

みなさんそれぞれ素晴らしい活動をしています。

でもなぜか女性が多い

 

女性が性を語るということは非常に勇気がいることです。

性を変えたいという強い信念を持ち活動されていていつも尊敬しています。

 

オトコで性を語る人はAV男優さんや医師

でもその数は少ない。

 

性を語ると世間からはエロイ人と捉えられやすい。

性を語る女性がセクハラを受けることはよくあること。

女性の支持は得やすいが、男性の支持は受けにくい。

こういった考えになっている日本はよくないですよね。

 

こんな世の中になっているのは男性の性に対する考えの影響です。

男性が性を語ることはよくあります。


飲み会に行けば誰か一人は下ネタを話しますよね。

それは決してまじめな話ではなくて自慢話やセクハラ発言。

性に対する前向きな話は全くありません。

 

それはなぜなのか?

男性自身が自分の性について経験論でしか話すことができないから。

勃起や射精、オーガズムと言った仕組みを理解せず快感だけを追求している。

そしてAVで学んだセックスを女性に強要する。

女性は気持ちいいのかわからずに男性にされるがままセックスしてしまう。

 

それで幸せならいいんです。

でも幸せではないから女性からの声が上がっているのではないでしょうか?

今こそ男性が女性の性に対する言葉に耳を傾けなくてはなりません。

 

避妊法、性的同意、性教育、女性が気持ちいいと思うセックス・・・

女性が勇気を出して発言されています。

 

しかしながら男性の多くは他人事であり聞いてくれない。

そんな男性に向けて僕は性の情報を届けることが目標です。

 

性のことについて知りたい男性は非常に多い。

でもどこで誰に聞けばいいのかわからない。

悩んでいても解決できない。

 

男性の皆さん、経験論だけではなく性についてまじめに語りませんか?

射精は苦しい!

みなさん、射精の時にどんな顔をしていますか?

射精は快感によるオーガズムを感じるはずなのにすごく苦しくないですか?

 

にこやかに笑って射精する男性はいないはずです。

どんなに楽しそうなAV男優でもみんな歯を食いしばって射精してますよね。

 

逆に女性がオーガズムの瞬間は非常にリラックスして幸せそうな顔をしています。

 

これが男性と女性のイク瞬間の違いです。

 

「生殖行為とした射精で命を懸けているから苦しいんだ」

と思われるかもしれませんが、そんな苦しいならマスターベーションで射精しなくてもいいのに。

 

射精の瞬間を脳のMRIと言う画像で評価した実験をしたグループがあります。

それによると射精の瞬間は痛み快感に反応する部分がどちらも活性化していたようです。

 

痛みと快感という極端な反応が苦しいという表情になるのではないかと言われています。

もちろん射精に瞬間は骨盤の筋肉を収縮して精液を外に出さないといけませんので、筋肉を使う苦しさもあります。

 

一瞬の苦しさの後に迎える解放感、いわゆる賢者タイムに向かっていくオトコってすごいと思いませんか?

 

ただ気持ちいいから射精しているわけではありません。

男の性的行動はリラックスして勃起を維持し射精するために苦しみ快感を得て、またリラックスする。

 

苦あれば楽あり。

こんなことを射精のたびに繰り返す男たち。

 

女性からしたら「やっぱ男ってバカじゃないの?」って言葉で一蹴されそうですけどね。

 

射精は快感だけではないってことを知っといて下さい。


 

性嗜好異常(パラフィリア障害)とは?

パラフィリア障害は性犯罪につながるので慎重に診断しないといけません。

 

ここではパラフィリア障害がどのようなものであるかを説明します。

のぞき、露出行為、痴漢など典型的ではないとされる性的な関心を強く持続的に持っている状態パラフィリアです。

犯罪や暴力につながらない形で楽しむのであればパラフィリアはセクシャリティのひとつとなります。

しかし犯罪とのかかわりがあるものはパラフィリア障害と呼ばれています。

 

求愛障害として窃視障害(のぞきや盗撮)、露出障害、窃触障害(痴漢)。

苦痛性障害として性的マゾヒズム障害と性的サディズム障害(いわゆるSM)。

あとは小児性愛障害(ロリコン)、フェティシズム障害、異性装障害。

 

これだけ分類されると病気なんだなって感じませんか?

 

これらはニュースでの報道や警察24時などのドキュメント番組で取り上げられているように犯罪につながっています。

 

でも犯罪として逮捕されたことだけしか世の中には出てこない。

犯罪となれば上記病名を付けられてカウンセリングを受けます。

カウンセリングを行ったあと、治療を行うかの判断には家族や本人の意思が重要となります。

 

性犯罪者に対して性欲を下げるような薬を使うことやGPSを装着することなどが議論されていますが、そこは最終地点。

カウンセリングの際には、なぜそのような性的嗜好となったかを聴取しないといけません。


「ペニスを切ればいい」などの過激な発言もありますが、犯罪者の尊厳も中立的に考えてどの治療を選択するかは非常に慎重にしないといけません。

 

僕らはそういった性犯罪をしそうな人を未然に食い止める役割もあります。

性的嗜好が強い人ほど勃起を求めたりペニスを傷付けたりして、医療機関を受診する場合があります。

そこで何気なく治療をするのではなく、本当の問題に気付く事が大事です。

 

僕が経験した症例。

異性装障害(50代男性未婚)

勃起力が低下してペニスに金属製のリングを入れたが取れなくなって医療機関を受診。

金属カッターでリングを除去して治療は無事に終了。

でも女性の格好をしている・・・。

なぜ???

 

田舎で農業をしている。両親が亡くなり、独り暮らし。

農作業以外は女性の格好をして過ごしている。

友人がいなくて寂しい思いをしているが、女性の格好をして街中を歩くとみんなが見てくれる。

そこが性的に興奮するポイントとなり、女装のままマスターベーションをするのが好きになってしまった。

 

そこまでカウンセリングを行って異性装障害となる可能性を説明しました。

他人に迷惑はかけていないので現時点では治療介入はできませんが、本人にしっかりと説明することで何か救われればと思いました。

 

パラフィリアは性犯罪とつながると大変ですが、未然に防ぐこともできるはずです。

性犯罪者を責めるだけではなく、社会全体で抑止できる方法を考えるべきだと思います。


 

妊娠中の性行為

性を生殖行為として考えるのであれば妊娠中のセックスは不要です。


妊娠時に変化が起きるのは女性だけ。

男性には変化が起きないということが現実です。

 

妊娠しても男女の性欲が無くなるということとは限りません。

妊娠中も変わらず性行為をしている人や、逆に性欲が高まる人もいます。

 

特に男性は変わらず性欲がありますので処理しないといけません。

妊娠したからと言ってセックスレスになると、男性は外で遊んでしまいます。

妊娠中に男性が風俗行ったり不倫をしたりすることは倫理的にはダメなことですが、男性の気持ちとしては理解できるところもあります。

 

妊娠中こそ夫婦間のセックスについて考えるイベントではないでしょうか?

挿入することが怖いのであれば挿入しなければいい。

挿入しなくてもスキンシップさえ取ればいい。

スキンシップで大きくなったお腹を男性に感じさせてください。

セックス=挿入と言うワンパターンの考えである日本人だからこそ、子供ができたらセックスレスになるんです。

 

皆さんに妊娠中の性行為で知っておいてほしいこと!

それは、妊娠中の性行為で流産することはないということ。

そしてコンドームを使用しないセックスが感染や破水につながるということはありません。

 

これは産婦人科の先生たちの中でも意見が分かれるところだと思います。

「挿入するな!」とか「コンドームつけなさい!」など説明する先生もいらっしゃいます。

 

コンドームに関しては男性が風俗で遊んだ場合は性感染症を持ってくる場合がありますので、理屈は分かります。

でも挿入に関しては流産リスクが高まるデータはありません。

僕はあくまでも性科学者としての意見です。

 

だからと言って無茶苦茶してもいいということではありません。

おなかが起きくなれば体位を工夫したり、出血したら産婦人科を受診したりするなど気を付けて楽しんでください。

 

気持ちが乗らないのであれば無理することはありません。

でも無理してでもマッサージや抱き合いなどのスキンシップぐらいは取りましょう。

 

妊娠から出産そして産後の膣が回復するまで約1年。

その間にしっかりと触れ合うことで射精を伴わないスキンシップとしての性行為が見えてくると思います。

 

妊娠中の体調の変化をいたわりながら愛し合える性行為ができれば、高齢になっても愛し合える夫婦像が見えてきますよ。

日本人がセックスレスである大きな原因が妊娠中の性行為不足。

妊娠中だからこそ夫婦間で協力して生殖行為以外の性を楽しみましょう。

 

オーラルセックスは大出血のリスクあり!

オーラルセックスは前戯として大変有効な手段です。

でもやり方によっては危険なこともあります。

 

「ペニスが痛い」と言って受診された若い男性。

ペニスを見ると裏スジの紐(包皮小体)に傷があり、半分切れていました。

 

原因を聞くとオーラルセックスでした。

その時は痛いなと思ったものの部屋が暗くて出血には気付かず。

コンドームをして挿入するときも痛みはあったけど射精して終了。

拭いているときに出血に気付いたもののパートナーには追求せず帰宅。

家に帰ってペニスを見ると裏スジが切れていることに気付いたらしいです。

ズボンまでしみるほど出血していたけど、夜間で病院に行けず翌日受診してきました。

 

ぱっくりと傷はありましたが、血は止まっていたので自然経過を見て1か月後には元通りになりました。

 

今までの経験で傷を縫わないといけない程度のこともありました。

 

すべては歯を立ててしまったオーラルセックスが原因。

非常に気持ちいいことのはずが凶器になってしまうことも・・・。

 

包皮小体は快感ポイントなので切ってしまうと、その後不感症になることがあります。

美容外科の早漏治療として包皮小体を切る手術があります。
早漏が良くなったのはいいけど
不感症となり膣内射精ができなくなった方もいます。

 

それぐらい包皮小体は大事なんです。

 
オーラルセックスでペニスを傷つけることがあるので、女性も気遣ってくださいね。

先ほどの症例での問題は痛いことをその場で言えなかったこと。

セックスでのコミュニケーション不足です。

痛いときは痛いと言おう!

 

これは男性も女性も同じです。

痛いことを我慢しても本当の快感は得ることができませんよ。

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