男性なら朝起きた時に勃起していることがあると思います。
これはなぜ起こっているのでしょうか?
「膀胱にたまった尿が前立腺を刺激している!」というのは間違いです。
実は夜中に何回も生理的に勃起していることをご存じでしょうか?
これを「陰茎夜間勃起現象」と言います。
人間は寝ているときにレム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)というものを約90分周期で繰り返しています。
レム睡眠の時には大脳は動いており夢を見る状態。
ノンレム睡眠の時は完全に脳も体も休んでいる状態。
このレム睡眠の時に生理的な勃起現象が起こります。
目が覚めるときはレム睡眠の時が多く、偶然勃起していたことになります。
尿が溜まっていたから勃起しているのではなく、レム睡眠の時に目が覚めただけなのです。
エロい夢を見て勃起するというのは間違いで、たまたまエロい夢であったということが分かりますよね。
夜間勃起現象は自然とペニスに勃起を促しメンテナンスしているので非常に重要です!
ちなみにこの夜間勃起現象を検査するRigiscanという機械があります。
夜間寝る前に陰茎に2つのリングをはめるとそのリングが夜間自動的に陰茎の太さと硬さを調べるという機械です。
正常な人が装着して寝ると大体7時間の睡眠で3-4回の勃起現象が確認できます。
「朝勃ちがありますか?」僕はいつも患者さんに確認しています。
朝勃ちがあるってことは良質な睡眠がとれていることを確認するとともに陰茎の器質的な障害があるかの確認です。
器質的な障害とは、動脈硬化などで陰茎への血流が悪い場合や前立腺の手術などを行い神経に障害がある場合のこと。
そういった場合にはそもそも勃起しにくいので朝勃ちは起こりにくくなります。
「性交渉の時に勃起しにくい」と訴えがあった場合に朝勃ちがあれば、勃起する力には問題ないのでメンタル的な要素が大きい心因性の勃起障害となります。
男性にとって朝勃ちは若い時に迷惑な時もありますが、それだけ元気な証拠です。
色々なストレスを抱えうまく睡眠をとれていないことも朝勃ちが減少する原因となります。
そして、うまく睡眠がとれないことは男性ホルモンの分泌低下にもつながります。
ぜひ朝勃ちで毎朝の健康チェックをしてより活力ある毎日を送りましょう!