精液の中で精子の割合はわずかに1%です。
その他は精漿(せいしょう)と呼ばれる液体でできています。
そして精漿の3割が前立腺液と7割が精嚢液となります。
精漿の役割は精子が膣の中で生きて卵子に到達できるまでのエネルギー源となることや環境を整えることです。
精嚢液には果糖が多く含まれており精子が運動するためのエネルギー源となります。
精子は外に出て精嚢液と交わることで初めて運動できるようになるのです。
精液の味で「甘い」と感じた場合は精嚢液が多く含まれている可能性があります。
前立腺液は精液の中でも白濁した液体です。
前立腺液にはクエン酸が多く含まれておりpHを弱アルカリ性に保つ作用があります。
膣の中は弱酸性となっているため精子単体では膣の中で生き残ることができません。
弱酸性の膣の中で生き残るためにクエン酸で精子を守っているんですね。
また、精液の独特な臭いは前立腺液の成分であるスペルミンが原因です。
スペルミンと言う成分は精液(sperm:スペルマ)から発見されたことから名づけられています。
余談になりますがマッコウクジラは英語でsperm whale(精液クジラ)と呼ばれます。
マッコウクジラの脳油が精液と似ていることから名づけられたらしいです。
このように精漿は精子が卵子と結びつくためには必要不可欠な液体なんです。
でも実はこの精漿。
どんな成分でできているのかは研究が進んでいません。
まだ精液成分のすべては解明されていないのです。
分かっている成分は亜鉛・男性ホルモン・スペルミン・蛋白分解酵素などなど
そんな精液を飲んでしまった女性もいるかと思います。
理由としては男性を喜ばせるため・飲むことを強要された・飲むことが当たり前と思っていたなど様々だとは思います。
その他の理由として「精液は体にいい」ということを聞いたことありませんか?
それは間違いです!
精液はたった2ml程度。
そんな液体に含まれる成分を飲んだぐらいで体に影響を与えることはありません。
さまざまなホルモンが吸収されて美容にいいなどと言ったことは嘘です。
精液を飲むぐらいならサプリメントを摂取したほうがいいでしょうね。
しかも精液を飲むという行為にはリスクを伴います。
まずは性感染症。
HIV・梅毒・淋菌・クラミジアなどの性感染症が感染してしまうリスクが高まります。
口の中に口内炎や傷があれば簡単に体内に侵入してしまいます。
次に精液アレルギー。
精液には様々なたんぱく質が含まれておりアレルギー反応を起こす人がいます。
膣の中でもアレルギー反応が出る方がいるようです。
なので精液を飲むことも注意した方がいいでしょうね。
精液を飲むことはリスクしかない!
飲むことを強要しない!
強要されても飲まない!
これがベストな選択だと思います。