亀頭増大術って広告よく見ますよね。
いったいどんな治療なのか?
これはヒアルロン酸などの物質を亀頭へ注入することです。
原理は美容形成で行われるしわ取り注射と同じです。
亀頭のカリ部分に注射してカリを高くしていきます。
成分はヒアルロン酸が中心。
ヒアルロン酸は人体にある成分で水分を多く含みます。
安全なのですが、注射して1年も経てば元に戻ってしまいます。
よって吸収されにくい成分のコラーゲンやバイオアルカミドというソフトコンタクトレンズに使われる物質を使っている施設もあります。
ヒアルロン酸の値段は大体1本1mlで安くて10万円程度。
カリ全周を大きくするとなると2ml必要なので20万程度になります。
ヒアルロン酸以外はもっと高価になります。
現在亀頭増大を受ける方で多いのは包茎手術を受けた人。
「包茎手術しても亀頭が大きくないと元に戻りますよ」
なんて言われるがまま注射してしまう。
次に多いのが高齢者。
高齢になってくると勃起力が低下して亀頭が大きくならない。
貧弱なペニスを元気にしたいという人。
「公衆浴場で恥ずかしい思いをしたくない」
そういう高齢者も増えています。
自費診療なのでしっかりと理解して亀頭増大をするのは問題ありません。
成分がヒアルロン酸のみであれば吸収されやすく元に戻るけど、副作用も少ない。
しかし吸収されにくい成分は一度打つと元に戻りにくい。
亀頭っていう場所は非常に皮膚が薄く、注入する部位を間違うと亀頭の海綿体に薬品が注入されます。
ペニスの海綿体にコラーゲンなどの物質が注入されると異常勃起が起きてしまったりペニスが壊死(腐る)したりすることもあります。
こういった副作用は毎回のように日本性機能学会で発表されます。
副作用が起きると美容形成外科では対応することができずに一般の泌尿器科で治療を受けることが多いからです。
高い施術費だけもらって副作用は治療しない美容外科が少なからず存在します。
よってわれわれ泌尿器科医はペニスの美容手術を安易に受けてしまうことに対して注意喚起しています。
僕の亀頭増大への考えとして高齢者に対するヒアルロン酸注入は希望があれば可能。
でも若い人に注射することはすぐに元に戻ることを考えるとメリットが非常に低いと思います。
亀頭増大術はメリットとデメリットを考えて治療を受けましょう。